FIFA ワールドカップ 2026 開催国
FIFA ワールドカップ 2026は、2026年6月11日から7月19日にかけて開催される第23回目のFIFAワールドカップである。開催地は北米のアメリカ合衆国・カナダ・メキシコの3か国で、史上初めて3か国による共同開催となる。参加国数はこれまでの32か国から48か国へと拡大され、試合数は104試合に達する過去最大規模の大会となる。主開催国はアメリカで全試合のうち78試合を担い、カナダとメキシコがそれぞれ13試合を受け持つ。開幕戦はメキシコシティのエスタディオ・アステカ、決勝戦はニューヨーク・ニュージャージー・スタジアムで行われる予定である。
開催国決定の経緯
2018年6月13日、ロシア・モスクワで開催された第68回FIFA総会において、FIFA ワールドカップ 2026の開催地が決定した。カナダ・メキシコ・アメリカの3か国共同開催案がモロッコの単独開催案と一騎打ちとなり、FIFA加盟協会による投票の結果、3か国共催案が134票対65票でモロッコを下して選ばれた。評価報告書では施設・インフラ面でアメリカが「既に運営可能なレベル」と評価されたのに対し、モロッコは「大幅なインフラ整備が必要」と指摘されており、総合評価でも3か国共催案が500点満点中402.8点と、モロッコの274.9点を大きく上回った。また大会収益の見込みについても3か国共催案が約143億ドルとモロッコの72億ドルの約2倍に達すると試算されており、経済的な優位性も選定に影響したとみられる。過去にFIFA総会による投票方式が買収工作の温床となったとの批判を受け、この大会から開催立候補国を除く全加盟協会による投票方式が復活したことも注目された。
3か国の役割と特徴
主開催国となるアメリカは11都市・11会場を提供し、全104試合のうち78試合を担う中心的な役割を果たす。1994年大会に続く自国開催であり、インフラや収容規模の大きさが強みとなっている。メキシコは首都メキシコシティ、グアダラハラ、モンテレイの3都市で開催し、1970年と1986年に続く3度目のワールドカップ開催国となる。メキシコシティのエスタディオ・アステカは同一スタジアムとして史上初の3大会での使用となる歴史ある会場である。カナダはトロントとバンクーバーの2都市で開催し、初のワールドカップ開催国となる。広大な北米大陸に点在する会場をまたぐ大会として、移動・時差の問題も注目されている。
開催16都市とスタジアム
2022年6月16日、FIFAは最終候補22都市の中から16都市を正式発表した。国別の内訳はアメリカ11都市、メキシコ3都市、カナダ2都市である。スタジアム命名権に関して、FIFAとの取り決めにより大会期間中は命名権を含まない「(都市名)・スタジアム」という呼称が適用されるが、バンクーバーのBCプレイスはこの対象外となる。
| 国 | 都市 | スタジアム(現地名) | 収容人数 |
|---|---|---|---|
| カナダ | バンクーバー | BCプレイス | 約54,000 |
| カナダ | トロント | BMOフィールド | 約45,000 |
| メキシコ | メキシコシティ | エスタディオ・アステカ | 約83,000 |
| メキシコ | モンテレイ | エスタディオ・BBVA | 約53,000 |
| メキシコ | グアダラハラ | エスタディオ・アクロン | 約49,000 |
| アメリカ | アトランタ | メルセデス・ベンツ・スタジアム | 約71,000 |
| アメリカ | ボストン | ジレット・スタジアム | 約66,000 |
| アメリカ | ダラス | AT&Tスタジアム | 約80,000 |
| アメリカ | ヒューストン | NRGスタジアム | 約72,000 |
| アメリカ | カンザスシティ | アローヘッド・スタジアム | 約76,000 |
| アメリカ | ロサンゼルス | SoFiスタジアム | 約70,000 |
| アメリカ | マイアミ | ハードロック・スタジアム | 約65,000 |
| アメリカ | ニューヨーク/NJ | メットライフ・スタジアム | 約82,000 |
| アメリカ | フィラデルフィア | リンカーン・ファイナンシャル・フィールド | 約69,000 |
| アメリカ | サンフランシスコ/ベイエリア | リーバイス・スタジアム | 約68,000 |
| アメリカ | シアトル | ルーメン・フィールド | 約69,000 |
参加国数の拡大と大会方式
本大会より参加国数がそれまでの32か国から48か国へと拡大される。これはFIFA会長ジャンニ・インファンティーノのもとで推進された改革の一環であり、アジア・アフリカ・北中米カリブ海などの各連盟に対する出場枠が増加した。大会方式は48チームを12グループに分ける形式で行われ、各グループから上位2か国および各グループ3位のうち上位8か国が決勝トーナメントへ進む。試合総数は104試合となり、1998年から続いてきた32か国・64試合制から大きく転換する。出場枠の増加に伴い、アジア枠は従来の4.5から8.5(開催国枠含む)へと倍増以上に拡大されており、日本代表を含むアジア各国の出場機会が広がった。
日本代表の位置づけ
出場枠の拡大により、日本代表のワールドカップ出場難度は相対的に下がった。アジア予選は18か国が参加する最終予選形式となり、アジア枠の拡大は各国の出場機会を高めた。日本は最終予選を突破し本大会に出場する。グループステージの組み合わせ抽選は2025年12月6日にワシントンD.C.で行われ、日本は厳しい組み合わせに入ったとされる。決勝トーナメントへ向けた日本の勝ち上がりシナリオも各メディアで議論されており、サッカー日本代表にとって国民的注目を集める大会となっている。
開幕戦と決勝
開幕戦は2026年6月11日、メキシコシティのエスタディオ・アステカで行われる。このスタジアムは1970年大会・1986年大会でも使用されており、同一スタジアムとして3度目のワールドカップ開催という前例のない記録を樹立する。決勝戦は7月19日、ニューヨーク・ニュージャージー・スタジアム(通称メットライフ・スタジアム)で開催される予定で、収容人数は約82,000人と北米最大級の規模を誇る。また決勝戦ではアメリカのスーパーボウルを参考にしたハーフタイムショーの実施が予定されており、スポーツとエンターテインメントを融合した演出が話題を集めている。
大会の歴史的意義
FIFA ワールドカップ 2026は複数の点で歴史的な大会となる。3か国による共同開催は2002年の日韓ワールドカップ以来となる複数国共催であり、かつ3か国での開催は史上初である。参加国数の48か国への拡大も大きな転換点であり、従来は出場機会の限られていた地域・国に門戸を広げた。大陸規模に広がる北米大陸を舞台とし、時差や移動距離が生む独自の観戦体験も注目される。また、招致プロセスにおいて全加盟協会投票方式が復活したことで、透明性の確保という観点からもFIFA改革の象徴的な大会として位置づけられている。
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